家が欲しくなるまで

建物好きの僕が家を欲しくなるまでについて、お話します

社会人になって、実家を出るとワンルームアパートという生活が当然まちうけているわけで、まあお金もないし家なんて買える身分になるまで、相当時間がかかるんだろうと思ってました

好きな雑誌は「新建築」「住宅特集」「カーサブルータス」
好きな番組は「渡辺篤の建物探訪」です。

アパート生活のときは家そのものというよりインテリアにこだわって好きな家具や雑貨を並べるとこからでしたね

それがひょんに家を買うことになったのです。28才のときでした。
何も知らない若僧は、彼女とのデートもマンネリ化しててマンションのモデルルームでも見学してみようかと、マンネリ解消目的で足を運んでみました。

すると何てことでしょう、そこには今まで見たことがないセレブな生活空間が輝きをもって待ち構えていたのです。
しかもローンを組めば案外支払いに困らないレベル

ほぼ衝動買いで結婚前に持ち家をゲットしてしまいました。結婚はその三年後になるわけで突如狭いワンルーム生活から3LDKの独身貴族を謳歌することになったわけです。いや実際一人には広すぎて寂しすぎでしたね。

そこで自分の家に対する憧れが、マンションには存在しなかったことを痛烈に感じることになりました。

たぶん家にこだわりがそんなにない人ならなんにも気にならないと思いますが、建築雑誌で語られる素材ではなく、大量生産で安価にできたプラスチックみたいな家でした。

これなら実家の木造住宅のほうがまだ本物だとがっかりしました。
そして家を建てたい気持ちがますます高まることになったのでした。

建築が好きになるまで

僕は建物が好きです。
建物とデザインについて、こだわりが強いとこもあり友人のブログに刺激をうけて、自分も頭の中のこだわりを紐解く気分になったのです。はい。

そして自分が住んでいる自分の理想がフルにつまった家が、どういう成り立ちを経て形成されたのか書き留めておくのもいいもんだと。そんなきっかけで始めました。

もともとどの辺から建築好きだったのかを考えてみると高校のときには建築家を目指してましたね。偏差値足りずに夢はあっけなく捨ててしまいましたが

お袋に聞いた話だと昔から、「コンクリート打ちっ放しの家に住みたい」とか夢を語っていたそうで、そこんところは実現できてます。

コンクリート打ちっ放しに憧れを持ったのは山口県立美術館です。まちがいなく。
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小学生のときから、しょっちゅう連れて行ってもらえたとこで木造のおんぼろ我が家からすればスーパースター建築だった。コンクリート打ちっ放しの冷たくて、つるつるした質感が好きでした。固くて、豪快な柱と構造になんとなくカッコよさを感じてたと思います。

美術館みたいな建物に憧れてはいたけれど、そんな住宅が存在することは大学になるまで知らなかったと思います。
衝撃をもって出会ったのは安藤忠雄の作品でした。それはまた詳しく。

それから大学時代は世界の名建築とかを知るようになり、世の中にはとんでもない建物がいっぱいあるんだと蛙は大海を知ることになったのです。

社会人になって東京に住むところまで来ると僕の建築熱はますます熱くなりました。本でしか見たことがなかったメジャーアイドル級の建物が乱立し、山口の美術館がしょせん地方アイドルだったことを知らされるのでした。

そして、だんだんと自分が住みたい家について理想は固まってきました。