バス、洗面、トイレのこだわり

バス、トイレはB1で、とにかく光が入り明るくさせたかったです。
ということでバスルームとリビングの仕切りの壁にどデカい窓を設けました。
f:id:noric911:20151215071002j:image
またバスルームと前室の間はガラスで仕切りました。浴槽につかって周囲を眺めるとどこまでも繋がっているので素晴らしく開放的です。またパティオやリビングからの光で電気をつけなくても入れちゃいます。
パティオ側に窓は絶対必要でした。外への換気になりますし。本当はもっと大きい窓を設けて景色が見えるくらいが良かったのですが、そうすると外からも見えてしまうというので思ったより小さくなってしまいました。
浴槽の形状は本当は足つきの置物っぽいほうが理想だったのですが、掃除しにくくカビが生えやすいという、ごもっとな意見で断念しましたね。
タイルはなるべく大きなサイズにして目地を少なくしてます。これもカビ対策。壁面のタイルは白っぽいベージュ、フロアタイルは黒で保温性のあるタイプにしました。
洗面の部分もタイルはつなげてます。洗面台は四角を選び、棚の部分はウォールナット。浴室の水栓やシャワーノズル、洗面台の水栓などもこだわった部分です。数多くのメーカーのデザインを片っ端からチェックして選びました。欧州のメーカーのほうが、やっぱりデザイン性に優れてますね。
全体の仕上がりとしてデザイナーズホテルっぽい高級感が醸し出せてるのではと感じてます。
ガラス張りの浴室は見た目オシャレですが実際掃除が大変で、常に水垢との格闘を強いられてますね。はい。
f:id:noric911:20151215071052j:image

階段と手すりのこだわり

僕はApple派でMacBook AiriPhoneを愛用してます。うちの家のデザインにも少なからず影響してると思うのは無駄を排除したシンプルで美しいデザインだったり、素材の良さを最大限に引き出してる点だったりします。
階段に関してはキャンティレバーで、壁と同化し極力主張しないシンプルさを求めました。参考にしたのは、この1枚
f:id:noric911:20151214075658j:image
手すりもこれにしたいというカタチが自分の中にあって下の写真を建築家に見せてイメージを伝えました。六本木ヒルズにあったりしたのですが、ずっと触っていたいシャープでなんともいえないステンレス感が好きなのです。この辺はMacのエッジのソリッドなとこにも通じます。
f:id:noric911:20151214080355j:image
階段に関しては、コンクリートのままだと冷たい、痛いという現実的な意見で踏板をつけました。
手すりは、よく作ってくれましたね!って歓喜したくらい工芸品のような美しいデザインで常にすりすりしてしまいます。
まあこの手すりには予算を奮発することになりましたが、ここは妥協したくなかったポイントでもあります。
階段と手すりを側面から見たシルエットがたまらなく恰好良いです、スリムな構成で空間に広がりをもたせ、B1にも光を射し込ませてくれます
ステンレスとコンクリートウォールナットがうまく融合しモダンで高級感ある色調にもできたと思います。
f:id:noric911:20151214082115j:image

キッチンのこだわり

他の住戸はオーダーメードのキッチンにしてましたが、うちは既製品を選びました。オーダーメードの良さは自分の身長や使い勝手、部屋のサイズ感にあわせて設計できる点ですね。素材も自由に選べてうらやましいです

予算の関係もあるのですが、僕はトーヨーキッチンに憧れてました。CASAブルータスによく美しい広告を掲載してましたし、何度かショールームに行ったことがあり美しいキッチンとはこういうものかという感動を覚えてます。

国内にはキッチンメーカーは数多くありますね。サンウェーブ、INAXTOTOPanasonic 、タカラなどなど
この辺のメーカーはマンションや大手ハウスメーカーへの大量販売が狙いなので、作りはやはり大衆車。
トーヨーキッチンは磨き上げられた高級車という感じでしょうか
まずステンレスの質がはっきり違います。板厚の大きい素材で剛性感があり、仕上げのバフの研磨面や面取りの加工面などうっとりするほど美しい。
ということでまあアムウェイとか海外のメーカーも選択肢にあったのですが、それはもっと金額がはるのでトーヨーキッチンにしました。
そして、見たときからコレって決めてたのがISORAシリーズのSUSga!
ステンレスの固まりのボディがめちゃめちゃカッコいい。ぞっこんです
f:id:noric911:20151213072442j:image
ソリッドな形状で構成されることも、家のコンセプトにあり、まさにぴったりでした。なんか丸っこいものがあまり好きではなく、角がビシッと決まっていて直線的に伸びるカタチが好きなのです。

そして高級感を醸し出すのが、ローレット加工された取っ手。いつまでも握っていたい触感。そして分かるんです、この加工には金がかかる職人技だということを
f:id:noric911:20151213073145p:image
さらに使い勝手を考えて、あみだされた3Dシンクなるもの。シンクに段が設けられて、まな板が収納できたりお客さんが来たときはフタして隠せたり、ちょっと便利
実際はもっと便利に使えるようですが、そこまで利用できてないのが実情だったりして
f:id:noric911:20151213073748p:image
水栓やガステーブルのデザインもシンプルで美しいです。
ということで、SUSgaくんを部屋に鎮座させること、美しく見せることを中心に1Fは構成したようなもんです。
最初は部屋の広さに対して、デカいんじゃという意見もありましたが、そこはもう割り切って1Fは料理をみんなで快適に楽しむ空間であれば他になにもいらないということにしました。
長さ1900mmと2500mmがあり、さすがに1900mmだなと当初進めていましたが
最終的に邪魔になるのも覚悟でデカいほうに変更しました。今となっては良い決断だったと思います
もうSUSgaくんへの愛情は三年経っても変わることがありませんで、昔磨いていたトヨタセリカのように、今はキッチンを磨くことに幸せを感じています。

f:id:noric911:20151213075539j:image

建築家との打ち合わせ

建築家との打ち合わせは、一年以上になりました。一応マンションなのですが、各戸すべて注文住宅、内装は床材からドアの取っ手からすべて自由に選択できます。
打ち合わせ前に、新建築 住宅特集を2年分くらい読みあさり、渡辺篤の建物探訪も再生しまくりました。改めて自分は建築が好きだったんだと感じました。
いろんな情報から自分が取り入れたいカタチを楽しく選んでいきました。
それをもとに勝手にMACで絵を描いてイメージ図を建築家に伝えました。
f:id:noric911:20151211074026j:image
f:id:noric911:20151211074038j:image
打ち合わせでは、まずコンセプトやイメージを伝え、間取りを決めるとこから始まりました。キッチンはここ、冷蔵庫はここ、お風呂、トイレと必要なものを置いて、動線を考えて、とあれこれ配置されるとあっという間にスペースが埋まってしまいました。
狭いと覚悟してましたが、現実的なサイズ感を目の当たりにすると不安になる狭さです。建築家には、住んでみると思ったほどではないとフォローされ、実際住んでみると確かにそうでもないので人間の感覚って不思議なもんです。
設計に関して、自分も似た仕事をしてるせいか細かいとこまで決めたくなり、建築家もそれに対して色々なアイデアや選択肢を、提供してくれました。
僕の考えやイメージを本当に良く理解してくれる建築家で楽しく、理想通りに設計は進みました。
だいたい打ち合わせは僕の仕事が終わって19時くらいから始まり終わるのは21時とか。それを2週に一回くらいのペースで続けました。遅いのに文句一つ言わずにニコニコ対応していただいて、ありがたい限りでした。
次回からは設計の細かい内容を話していこうかと思います。

コンセプトを決めるまで

契約した物件の概要は、1FとB1のメゾネットタイプ。広さはあわせて60平米くらいです
B1には2ヶ所のパティオがあって採光が可能。
1Fにも庭があり、ありがたいことに隣のマンションの広い庭と塀を境につながっておりかなり視界が広いです

構造はRC。コンクリート打ちっ放しの家が実現できるとあってウキウキです。
一軒家で検討していたときには、木造に比べ高くつくので予算的にあきらめていたとこもあり、ここも決め手でした。

コンセプトは、開放感のあるデザインホテルでしたね。狭い部屋の中でも明るくのびのびと生活したいという思いです。
そしてホテルや空港のラウンジなどのラグジュアリーで大人なインテリアにしたいと思いました。

お手本としたのはコペンハーゲンの空港や六本木ミッドタウン、DEAN&DELUCAでした。というか自分が好きな場所ですが
モダンデザインや良質なマテリアル、シンプルで明るく開放的な空間など、そこにいるだけで幸せになれます。

マテリアルはコンクリートウォールナット、ステンレス。これに黒のマテリアルを入れる組み合わせが好きなのです。
f:id:noric911:20151210091334j:imagef:id:noric911:20151210091340j:imagef:id:noric911:20151210091526j:imagef:id:noric911:20151210091401j:image

開放感というところでは、隣のマンションの庭まで抜ける景色を切り取る窓はめいいっぱい大きくしたいと思いました。

壁のない空間で、階段もシンプルで浮遊感のあるもの、トイレ・バスと部屋はガラスで仕切るようにして広がりをもたせたいと考えました。このへんは渡辺篤の建物探訪を2年以上愛視聴しイメージは固まってました。

そんなこんなで建築家さんとの最初の打ち合わせからかなりつっこんだ議論が始まるわけです。

物件を契約するまで

物件を探しまくって1年。だいたい都内でも郊外に近い人気もあまりなさそうなところを中心に探してたのに、ほぼその辺にちょっと手を伸ばしたくらいの価格で、なぜか中目黒が見つかりました。
まあそのあとにもさきにも、そんな人気タウンで注文住宅建てるとすれば億はくだらないのばかりなので本当にラッキーだったと思います。
ちょっとした事情があったそうですが
まあただ予算をちょっと背伸びしたのが現実で、平凡会社員夫婦は資金計画に必死。銀行も断るとこも出る始末で本当に買えるのか、無理して買ってローン払い続けられるのか、なんども紙に壮絶なシミュレーションを繰り返しました。
手が届く額ではあるものの、その額払えば郊外なら立派な一軒家が建ちます。
それがメゾネットで60平米くらいの狭さなので、妻の実家にも理解を得るのは難しかったです。
まあ最終的に自分がすべての不安材料を押し切って契約にこぎつけられたのは、散々いろんな選択肢を検討してきたなかでベストだという自信と、妻の後押しのおかげだと思います。
一世一代の賭けでもありましたが、今では本当にここを買って良かったと思える毎日です。さていよいよ理想の家作りが始まるわけです

家を見つけるまで

2010年に結婚して、当然住むだろうと彼女も思ったマンションを3年であっさり売ってしまいました。

マンションの価格が上がっていたのもあり、次は家を手に入れようと目論んでのことです。

買った値段より高く売れ、3年間返済した額が増えて返ってくるようなもので割とまとまったお金をうまいこと獲得できました。

売った時点で、家は全然決まっておらず、アパート暮らしをしながら次は理想の家を手に入れようと探しまくる日々が始まりました。

条件として妻の実家に近く、建築条件なしの土地、周辺に公園や緑が多く、できれば都内

しかしまあ土地探しは難航しました。
良い土地が見つかっても売り主との条件が合わなかったり。
中古住宅を買ってリノベーションも考えました。
それでも30そこらの平凡なサラリーマンが手を出すには東京はハードルが高すぎでした。
そんなこんなで1年以上、ああでもないこやうでもないと、モヤモヤ物件探しは続きました。

あれこれ手段を模索してるとコーポラティブハウスなるプロジェクトに行き当たりました。
これはプロデュース会社が、集合住宅のプランを提供するのですが住みたいと手を上げた人達と建築家でプランを練っていきマンションにはないこだわりの住宅を建てるというものでした。

そしてそれぞれの部屋の間取りはバラバラ、内装は完全に各々自由に設計できます。

つまり注文住宅どうしが集まって1個の集合住宅になっているようなものです

注文住宅は予算が厳しいし、段取りが面倒だと思っていたのに、いろいろ面倒なとこをプロデュース会社が助けてくれるし、必要な予算がすべてオープンなので割安で理想の家を建てることができるのです

それからコーポラティブハウスに絞って探してみるとなんとオサレタウン中目黒に、ギリギリ手に入りそうな物件を見つけることができたのです!